著者は、元サントリーさんで樽一筋に40年も仕事をされた方で、加藤定彦さんと言う方である。(ライフログにも掲載させていただいています)
一般向きの『樽』、あるいは、『樽材』に関する本は、ほぼ無いのではなかろうか。大体が、「木」そのものの本になってしまうようである。そのような点からみれば、これは、『樽材』についての唯一日本語で書かれた本ではなかろうか。
ご存知のようにウイスキーは、熟成による過程でも多様に育つ。その熟成過程で使用される『樽』の木の材質によりウイスキーの重要な部分が決定されると言っても過言ではないであろう。これは、まさにその本なのである。
この本を読むと、
日本のメーカーが『樽材』にすごくこだわっていることがよく判る。そして、この著者は、元サントリーさんの方であるわけだから、サントリーさんがすごく『樽材』について、非常に気を使い、研究においても本場スコットランドに引けを取らないことが充分にお判りいただけよう。
これを読めば、メーカーについて、「○○は、好きでない」とか、「◎◎は、良い」とか、簡単には、言えなくなる、と思うのは、私だけであろうか?
ウイスキーに興味を抱かれた方は、是非この本を読んでいただきたいと思う。今まで、持っておられた日本のウイスキーの概念が変わる一冊かもしれない。
妻には、「『どんぐり』を植えるだけの広い家でないからね」と釘を刺される。が、私は、「どんぐり」が、いっそう好きになった。そのことを知ってか、どうかは不明だが、数年前妻がスペイン旅行に行った際に、スペインから「どんぐり」の実をたくさん持ってきてくれた。(私は、留守番)(爆笑か)
2000年3月に出版された本である。