今日は、「終戦記念日」です。暑いですね。60年前も暑かったのでしょうね。
60年前の1945年。日本では、ウイスキーがどのような扱いを受けていたのだろうか。みなさんは、その当時のウイスキーに関することをお考えになられたことはありますか。
製造の方は、されていたようです。どのくらいの量かは調べておりませんので判りません。
で、当時のウイスキーは、あるのか、と問われれば、国内の2大メーカさんには、あるようです。但し、樽の中。たぶん、販売できないご事情があるのかと思います。
戦争中は、各メーカーさん、爆撃によって、ウイスキーが焼けないように神経を使われたようです。サントリーさんなどでは、穴を掘り、樽をその中へ入れたそうです。
でも、敵もさるもの、爆撃をしなかったようですね。何しろ、進駐して、将兵が楽しみとして飲むウイスキーは、大切なもので、物資調達の上でも、本国からウイスキーを運ぶよりはるかにいいでしょうからね。
戦争となり、樽材の輸入が途絶えると、日本の楢材を使うようになります。これが、結果として良かったんですが、その結果が出てくるまで、この後あと30年くらいは経過しないと、その良さが判らないんですね。ですから、昭和20年代、30年代は、大衆品のブレンド用に使われたようです。とにかく、戦争は、あってはならないことなんですが、ウイスキーに関して言えば、この戦争があったことによって、
ミズナラの素晴らしさを後世、世界に示すこととなった出来事だと言えるのでしょうね。(私は、戦争を肯定しているのではないのですよ)
各メーカーさんの戦争中での困難なウイスキーづくりへの、またそれを守るための大変なご努力の上に今日の日本のウイスキーがあるのだと思わざるを得ません。
このように、関係者のご努力の結果、戦争をくぐってきたウイスキーたちが、戦後、日本にウイスキーが定着するための資源となったことは、重要な意味を持つと考えます。
今日、この終戦記念日にあたり、以上のようなことを考えてみることも意味のあることかと思いました。
今晩は、その時の先人たちのウイスキーを造り、守ったことを推察しながらウイスキーをいただきたいと考えています。